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基本控除のカップは蓋が閉じている:Part 2:医療費控除


Part Iでは、基本控除とアイテム控除の違いについて説明しました。

<Part1>はこちら


ここからは、少し複雑な医療費について説明します。               

医療費の控除には、二重のハードルがあります。

  1. ご収入の7.5%を超えた金額からしかアイテム控除の仲間入りが出来ません。

  2. 更に、アイテム控除額が基本控除額を超えなければなりません。

例:医療費 $10,000 ご収入:$70,000

   ご収入x7.5%=70000*0.075=$5,250


医療費 $10,000-$5250=$4750が申告対象の候補となります。


医療費全額$10,000すべては控除対象の候補とはなりません。


もし、控除できるものが、医療費だけの場合は、基本控除を取ったほうがお得です。

夫婦合算基本控除 $24800(2020) > $4750

*2021年は$25100


▶大事なポイント:医療控除額$4750は、基本控除$24800に追加できません。


本ブログのその1にあるように、蓋のないカップのほうに、入れることとなります。



ちょっと計算してみましょう。他の控除額が無い、と言う仮定です。


計算式:(収入x7.5%)+基本控除


基本控除 $24800を超える医療費は:


収入が$100,000 ⇒$31,900以上

  • 収入が$70,000 ⇒ $29,650以上

  • 収入が$50,000 ⇒ $28,150以上



理論上では、以上の医療費が発生した場合にアイテム別控除の対処となりはじめます。 *くどいですが、ほかの控除項目はここでは”0”とした場合です。ですが、ご注意下さい。


一応、目安として、医療費の合計が収入に7.5%をかけた金額を超える場合、控除の可能性がある可能性がでてきます。そこが出発点です。



 

では、認められる医療費はどういうものがあるのか。


代表的なものとして以下となります。


  • 保険料

  • 医者、歯医者、専門医からの請求

  • 入院費(保険適用後)

  • 処方箋(保険適用後)(Over the counter drugは含まず)

  • 病気,疾病障害の為、住居を改善したときの費用(手すり、Rampなど)

  • 運転距離(患者の搬送のみ|お見舞いの運転距離は含まれない)1マイルにつき20セントその他の医療費については、IRSのPublication 502、Topic No. 502 をご覧ください。

IRSのPublication 502