• Ken Higuchi

弁護士の耐久性に優れたパワー❓ Durable Power of Attorney


明けましておめでとうございます。変な題名ですが、今回は、番外編の「転ばぬ先の杖」として、大事な書類、Durable Power of Attorneyについて、皆様に情報を分かち合いたいと思います。一番最後にこの変な題名の理由があるので、お付き合いくださいませ。

Durable Power of Attorneyは日本語で、「代理委任状」または、「委任状」です。

通常のPower of Attorneyも日本語では、「委任状」ですが、”Durable"が付きますと、依頼人が

”Incapacitated"(サインなどが出来ない機能不全な状態)となってしまった場合でも法的効力がある書類です。”Durable"が付かない、”Power of Attorney"では、依頼した人がIncapacitatedとなった場合は、効力を失います。 

例として、事故の後遺症や病気でしゃべれなくなったり、手を動かすことができない、昏睡状態にあるとき、治療の費用の為に株や家を売る必要がある。そういった場合に、Durable Power of Attorneyで指定した代理人が売却の手続きを遂行することが出来ます。タックスリターンや、ソーシャルセキュリティーのDisability Incomeを申し込むなども、代理人が処理できます。(内容によっては、業者・機関が医者の証明書を求めてくる場合もあります。)

以下は、テキサス州のDurable Power of Attorneyから抜粋した項目ですが、項目の左側にチェック又はイニシャルを記入する場所があり、依頼したい項目を選ぶことが出来ます。また、すべての項目に於いて委任する、という項目も存在します。更に、項目以外の件も追加できます。

不動産・動産・金融資産・銀行口座・ビジネスの経営・保険・年金・遺産管理・信託管理など・訴訟・依頼人とその家族・ソーシャルセキュリティー・メディケア・メディケイド・政府補助プログラム・軍役・退職後の年金運用・税金・電子資産・E-mailによるコミュニケーションの内容

尚、Durable Power of Attorneyは依頼した本人が死亡した時点で効力を失います。(死亡後の効力を持たせる書類は遺言(Will)・Trustです。)

当方、テキサスのNotary (公証人)でもあり、Power of Attorney、在留証明などの書類を公証します。 現在、Taxの仕事とは別に、Durable Power of Attorneyを弁護士と一緒にサポートしている懸案があり、Durable Power of Attorneyが無い為、転院、不動産の処理などで、ご家族が大変な思いをしているのを目の当たりにしています。簡単に作成できる書類一枚のために、言葉に尽くせないご苦労をされており、この現実を見て、明日は我が身、と思い、昨日、Durable Power of Attorneyを自分で作成しました。銀行で公証してもらい(公証人は自分のサインする書類は公証できません)、Country Officeにて登録を済ませました。

すべてのDurable Power of AttorneyはCounty Officeでの登録は必要ありませんが、不動産の売却の項目にチェックマーク・イニシャルをしてあるDurable Power of Attorneyの委任事項には、County Officeでの登録が必要となります。

以下は、テキサス州のDenton CountyでのDurable Power of Attorneyの電子登録までの作業です。 州によっては証人が必要ですので、必ずお住いの州政府のウエブサイトをご確認ください。以下、まずはご参考まで。

1.お住いの州の法律に沿ったDurable Power of Attorneyの原稿を入手する。法律は変わるので、最新のフォーマットを入手します。

入手方法:

(1)インターネットをサーチし、無料のフォームを入手する。(なるべく公的機関のウエブサイトを探してください。)

(2)有料サイトで作成する。(サーチをするとまず有料サイトが出てくると思います。)

*テキサス州のDurable Power of Attorneyは以下こちらからダウンロードできます。 

2.フォームにある説明に従って、原稿に必要事項を記入する。サインはしない。

3. Notaryと予約を取るか、口座のある銀行に行きNotary Serviceをお願いする。

4.記入済みのDurable Power of AttorneyにNotaryの前で、サインと宣誓し、Notaryにスタンプとサインをもらい、記録してもらう。

5.Notaryが済んだ書類を最寄りのCounty OfficeのCounty Clerkにて電子登録してもらう。

6.電子登録には費用がかかります。(Texas Denton Countyは$50でした。)郵送でオリジナルを返却してもらうので、送付先の住所を現行上部に記入します。

7.7-10日で、オリジナルが郵送にて返却されます。大事に保管します。委任する人(Agent)にはコピーとオリジナルがどこに保管されているかを連絡しておくといいと思います。

英語の読み書きがスムーズにでき、心の準備がある方であれば、記入の時間はさほどかかりません。むしろ、NotaryとCounty Clerkを待つ時間のほうが長かった作業でした。

*** Durable Power of Attorney以外にTexas StateのウエブサイトTexas Advanced Directive Formsに以下の書類がありますので、Durable Power of Attorneyを作成する次いでに一緒に作ってしまうのもいいかもしれません。

Directive to Physicians and Family or Surrogates Form(余命が限られているときの医者への指示書)

Medical Power of Attorney Form(病気で自分で判断ができなくなった時の治療方法延命措置に関する委任状)

Out-of-Hospital Do Not Resuscitate Information & Form(病院外に於ける延命措置拒否の指示書)

私は早速Medical Power of Attorney Formもこのブログを書きながら、記入してしまいました。家人にも、書いてもらうよう依頼しました。

上記以外に、遺言書(Will)も年初ですので、書いておくのもいいと思います。こちらは、州の法律に沿って作成するものです。法律のFormを扱うウエブサイトのサービスで作成が出来ます。又、弁護士さんにご相談するのもお勧めいたします。改訂版作成は何回でもできます。

年初から死や病気ののことを書いて縁起でもない、と思われる方もいるかもしれませんが、死だけは誰にも訪れます。早いか遅いかの違いです。病気は事故も気を付けていても、起こってしまうことがあるのです。だからこそ、自分の家族の為、自分の為に「転ばぬ先の杖」を用意することの重要さがあると思います。

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ちょっと暗い話題でしたでしょうか? では、最後にお口直しをどうぞ。冒頭の変な題名です。Google でDurable Power of Attorneyの日本語訳を検索したら、以下の見事(?)な翻訳がでてきまして、大笑いしてしまいました。

弁護士の耐久性に優れたパワー Bengoshi no taikyū-sei ni sugureta pawā

だそうです。弁護士さんも体力いりますからねー。 おあとがよろしいようで。

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ご注意:本Blogの内容は法律のアドバイスではありません。

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